vol.93

January 30, 2026

地域課題をユーモアで解決する。
新川高校が挑む、前代未聞の「生コンアイス」開発プロジェクト。

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昨年度の取材でも注目を集めた、新川高校コミュニティビジネス部の取り組み。今年度は、富山湾で養殖された”がごめ昆布”をテーマに、「生コンアイス」というユニークな商品開発に挑戦しています。見た目のインパクトだけでなく、味の調整やネーミングの意味、さらには環境や地域とのつながりまで考え抜く高校生たち。今回は、その発想の背景や、試行錯誤のプロセスについてお話を伺いました。

見た目だけじゃない。「生コンアイス」に込めた狙い。

――本年度はどのような活動をしていますか?

五代さん:本年度は、富山湾で養殖された”がごめ昆布”の粉末を使ったアイスクリーム「生コンアイス」の開発に取り組んでいます。竹炭を混ぜて生コンクリートのような灰色にしつつ、がごめ昆布特有の粘り気を活かして、トルコアイスのようにビヨーンと伸びるのが特徴です。見た目のインパクトと、食べたときの食感のギャップを楽しんでもらえる商品を目指しています。

――なぜ”がごめ昆布”を使った商品を作ることになったのですか?

松井さん:富山湾の温かい海でも育つように養殖されたがごめ昆布でしたが、出汁が出にくく旨味が少ないため、商品としては評価されにくいものでした。そんな中、「高校生のアイデアで何か面白い商品にしてほしい」と新川高校に持ち込まれたことが、今回の取り組みのきっかけでした。

――「生コンアイス」という名前に込めた意味やこだわりは?

吉江さん:昆布と生コンクリートの「コン」を掛け合わせた名前です。コンクリートは製造時にCO₂を排出しますが、昆布は海の中でCO₂を吸収する「ブルーカーボン」の役割があります。そこで、建設会社が生コンアイスを応援することで、環境保全にもつながる仕組みを作れないかと考え、この名前にしました。

「ギャグ」と「美味しさ」の狭間で揺れた開発。

――試作を重ねる中で大変だったことはありますか?

松井さん:一番の課題は味でした。アイスに昆布の粉を入れすぎると、ただの海藻の味になって美味しくない。でも少なすぎると、今度は粘りが出なくて面白くない。「ネタに走るか、大衆受けを狙うか」で意見が割れました。最終的には、食べる直前に粉をかける「追い昆布」スタイルにすることで、味と粘りを両立させました。

――環境問題についても学びがあったそうですね。

米屋さん:がごめ昆布のことを最初は単なる余り物だと思っていましたが、ブルーカーボンについて学ぶ中で、この昆布が海を守る大切な資源だと知りました。僕たちが面白がって商品化することで、結果的に環境問題について知ってもらうきっかけになればいいなと思っています。

――今後「生コンアイス」を、どんな商品に育てていきたいですか?

五代さん:まずは道の駅などで販売できるように進めていきたいです。最終的には、「新川高校の夏の定番といえば生コンアイス」と言われるような、地域の名物商品に育てたいですね。暑い夏に、冷たくて伸びる生コンアイスを、たくさんの人に食べてもらえたら嬉しいです。

「やってみる」から広がる、地域の未来。

――この活動の経験を、将来どんなことに活かしたいですか?

五代さん:一番大きいのは、身近なものの魅力を見つけて、相手に伝える力が身についたことです。この部活で企画や接客を経験する中で、将来は販売や営業など、人に価値を伝える仕事にも興味を持つようになりました。
吉江さん:自分たちの活動が、多くの地元企業に支えられていると実感したことで、将来の目標もはっきりしてきました。今は、自分たちのような若者の挑戦を支えられる、かっこいい企業の大人になりたいと思っています。

――地域や企業の方へ、伝えたいメッセージはありますか?

松井さん:私たちは、本気でふざけて、本気で地域を盛り上げようとしています。まずは一度、「生コンアイス」を食べて笑ってもらえたら嬉しいです。そして、もし面白いと感じてくれる企業さんがいれば、ぜひ一緒にコラボしてください。建設会社の皆さん、ご連絡お待ちしています!

――最後に、中高生へメッセージをお願いします!

五代さん:高校生は、一番周りの影響を受けやすい時期だと思います。だからこそ、今のうちに良い影響をたくさん受けてほしいです。部活でも何でも、食わず嫌いせずに飛び込んでみると、自分の選択肢は確実に増えます。社会に出る前に、いろんな世界を見て、触れて、自分の「好き」を見つけてください。

 新川高校|コミュニティビジネス部

新川高校|コミュニティビジネス部 

新川高校コミュニティビジネス部は、地域課題の解決をテーマに活動を展開。本年度は、富山湾の未利用資源である“がごめ昆布”を活用し、見た目もユニークな「生コンアイス」を開発した。環境保全(ブルーカーボン)ともリンクさせた商品開発を通して、柔軟な発想を社会の価値に変える力を育んでいる。

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