vol.111
October 30, 2026
一人の速さだけでは、勝てない。
「魚津工業高校」eモータースポーツ全国大会への挑戦
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現実のモーターレースさながらの体験を、バーチャル空間で競うeモータースポーツ。2026年8月4日、横浜市のボッシュホールで、全国高校e-Motorsports選手権 アオハルGP 2026が開催されました。同じ学校の三人がチームを組み、グランツーリスモ7で高校日本一を目指す大会です。魚津工業高校からは、電気工学部の天堤さん(写真左)、杉澤さん(写真中央)、植田さん(写真右)が出場。三人で挑んだ全国大会について伺いました。
一人の速さだけでは勝てない。三人で挑んだ全国大会。
――eモータースポーツとはどのような競技ですか?
天堤さん:モータースポーツを、ゲームの中で行う競技です。車を運転して、コース上で速さを競います。実際のレースに参加しようとすると、車やタイヤを準備するために大きなお金が必要ですが、eモータースポーツなら、ゲーム機とソフト、コントローラーがあれば始められます。誰でも気軽にモータースポーツへ挑戦できるところが魅力だと思います。
――「アオハルGP」は、どのような大会ですか?
天堤さん:「グランツーリスモ7」を使用し、同じ高校の3人がチームを組んで出場する、高校対抗の全国大会です。競技では、三人が交代しながらレースを走ります。一人ひとりの速さだけでなく、チーム全体の戦略が大切になります。
――大会の結果はどうだったんですか?
天堤さん:準決勝では3位となり、決勝へ進むことができました。最終的に全国7位という結果を残すことができました。
杉澤さん:植田さんと僕は、大会に向けた練習期間が約2カ月しかなく、最初は自信がありませんでした。それでも決勝まで進めたことがうれしかったです!
遊びから競技へ。大会に向けた練習。
――競技としてグランツーリスモに取り組むようになったきっかけは何ですか?
天堤さん:中学三年生のころ、大会に出場したことがきっかけです。オンライン予選を2位で通過し、富山県決勝でも優勝しました。しかし、全国大会では思うような結果を残せず、その悔しさから約三年間、グランツーリスモを続けています。高校入学後は電気工学部の活動としても取り組み始め、2025年には「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2025 SHIGA」のU-18富山県代表として、全国決勝に出場しました。
――大会に向けて、どのような練習をしましたか?
植田さん:まずは天堤さんから、アクセルやブレーキの使い方、サスペンションやタイヤの役割など、車の仕組みについて教えてもらいました。ゲームの操作だけでなく、車そのものを知ることから始めたんです。それから練習を重ね、大会の二日前には三人で天堤さんの家に集まり、スタートからゴールまでの流れやドライバー交代、レース戦略を丸一日かけて確認しました。
――個人戦とチーム戦では、どのような違いがありましたか?
天堤さん:チーム戦は、一人だけが速くても勝てません。二人の走るペースや得意なことを見ながら、どのような順番や戦略が一番良いのかを考える必要があります。そこが一番難しかったですが、同時にとても楽しかったです。普段は一人で練習することが多いので、三人で集まって練習できたことも心強かったです。大会へ向けて一緒に過ごす時間が増え、以前より仲良くなりました。
緊張の中でも、練習してきたことを出し切る。
――普段のゲームと大会を目指すときでは、気持ちに違いがありますか?
天堤さん:大会は一度きりで、失敗してもやり直せません。普段なら「まあいいか」と思えるミスも、本番では順位につながります。そのため、緊張やプレッシャーはとても大きかったです。怖さもありますが、その中で良い走りができたり、勝てたりしたときは、普段とは違う楽しさがあります。
――全国大会への挑戦を通して、どのようなことを学びましたか?
杉澤さん:植田さんと僕は、今回が初めてのオフライン大会だったのですが、オンライン大会とは雰囲気がまったく違いました。選手や観客が同じ会場に集まり、歓声や緊張感に包まれる中で走ると、「本当にスポーツなんだ」と感じます。緊張した場面でも、練習してきたことを落ち着いて実行する大切さを学びました。
――今後の目標や、中高生へメッセージをお願いします。
天堤さん:卒業後は就職する予定ですが、グランツーリスモは続けたいと思っています。将来はプロ選手として、チームに所属して走ることが目標です。
杉澤さん:短い期間でも、粘り強く取り組めば結果につながります。最初から無理だと決めつけず、ぜひ挑戦してみてほしいです。
植田さん:自分には無理かもしれないと思っていても、実際にやってみると、意外とできることがあります。やる前から諦めず、楽しみながら取り組んでみてください。
魚津工業高校|電気工学部
魚津工業高校電気工学部では、電気や電子に関するものづくりをはじめ、地域と連携した活動など、幅広い取り組みを行っている。2026年には、天堤守さん、杉澤さん、植田さんの3人で、eモータースポーツの全国大会「全国高校e-Motorsports選手権 アオハルGP 2026」に出場。練習を重ね、準決勝で3位、決勝では全国7位の結果を残した。
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