
vol.80
July 15, 2025
学生の目線で、地域と社会をつなぐ
富山の学生が立ち上げた「株式会社トワクル」
- #大学生
- #トミコエ
- #友達の家
- #学生コミュニティ
- #起業
- #若者のリアル
富山の大学生たちによって設立され、学生自身が運営している株式会社トワクル。行政・企業・地域と学生をつなぐHUBとなることを目指し、学生向けの公式LINE「トミコエ」や、学生たちの居場所づくりを目的としたコミュニティスペース「友達の家」など、さまざまな取り組みを展開しています。活動の根底にあるのは、学生が、学生だからこそ見える課題やニーズに応えたいという想い。今回は代表の平野さんに、事業の背景やこれからの展望について伺いました。


学生の声を、社会につなぐ「トワクル」の挑戦
――「トワクル」とはどんな会社ですか?
平野さん:富山の大学生が立ち上げた株式会社で、「行政・企業・地域と学生のHUBになる。」をコンセプトに活動しています。名前の由来は富山の若者でつくるから、「トワクル」と名付けました!
――どんな事業を展開されていますか?
平野さん:大きく3つあります。1つ目が、大学生限定の公式LINE「トミコエ」の運営で、登録者はすでに2400人を超えています。2つ目が「友達の家」という学生向けのシェアハウス・コミュニティスペース。3つ目は、行政や企業と連携したプロジェクトで、Web制作や地域イベントの企画、就活支援なども行っています。
――「トミコエ」では具体的にどんな内容を配信しているんですか?
平野さん:就活イベントや地域情報、サークル活動の紹介、フードロス対策の食材配布、研究室紹介など、学生にとって有益な情報を幅広く届けています。最近は、学生同士のつながりやリアルな声をもとにしたコンテンツづくりにも力を入れていて、情報を届けるだけでなく、学生の声を拾う場としても機能しています。


学生に寄り添う「もうひとつの居場所」
――最も力を入れている活動はなんですか?
平野さん:コミュニティスペース「友達の家」です。学生がふらっと立ち寄れる、完全無料の居場所として立ち上げました。射水市の拠点では、最大3人が暮らせるシェアハウスとしても機能しています。運営しているのは、大学を卒業して間もない若い世代。だからこそ、今の学生に近い感覚で、寄り添える場づくりができていると思います!
――平野さんは高校時代どんな生徒でしたか?
平野さん:部活動では少林寺拳法に打ち込んでいました。インターハイ出場のチャンスもありましたが、コロナの影響で大会は中止に…。一方で、モノづくりが得意で、木の棒を削ってマイバチを自作し、フリマアプリで販売していたこともあります。父が経営者だった影響もあり、小さい頃から大人と話す機会が多く、大学入試の面接では「起業します」と話していましたね(笑)
――富山県に対する思いやこだわりはありますか?
平野さん:出身は兵庫ですが、富山に来てから本当にたくさんの素敵な人たちに出会いました。気づけば「この人たちと一緒にいたい」と思うようになっていて、富山のコミュニティがすごく好きなんです。だからこそ、ここで続けていくことに意味があると思っていますし、これからも富山で活動していきたいと考えています。


過程にこそ価値がある。挑戦は、自分をつくる
――活動を通じて見えてきた地域や若者のリアルがあれば教えてください。
平野さん:活発な子もいますが、全体的には保守的で、新しいことに踏み出すのをためらう学生が多いと感じます。起業にネガティブな印象を持っていたり、挑戦に不安を感じている子も少なくありません。でも、もっと気軽に大人と話す機会があれば、視野も広がるし、チャレンジのハードルもぐっと下がると思うんです。だからこそ、積極的に大人と会話してみてほしいですね。
――今後、チャレンジしたいことやビジョンがあれば教えてください。
平野さん:学生のリアルな声をもっと拾えるオフラインの居場所を増やしていきたいです。今はシェアハウスの1棟だけですが、今後は気軽に集まれて安心して過ごせる場をもっと広げていけたらと思っています。やっぱり、直接会って話すからこそ見える本音や空気感ってあるんですよね。一方で、LINEなどオンラインの強みもあるので、両方の視点から情報を集められるのがトワクルの強みだと思っています。
――若者たちへ、メッセージをお願いします!
平野さん:「とりあえず一回やってみよう!」って、伝えたいですね。やってもいないのに批判するのは、やっぱりもったいない。実際に挑戦している人を笑うんじゃなくて、自分も一歩踏み出してみてほしいです。うまくいくかどうかよりも、その過程に価値があるし、自分の成長にもつながっていくと思います!

株式会社トワクル
富山の大学生たちによって立ち上げられた学生運営の企業。「行政・企業・地域と学生のHUBになる」をコンセプトに、学生向けのLINEメディア「トミコエ」や、学生のための無料の居場所「友達の家」などを展開。学生自身のリアルな声やニーズをもとに、若者と社会をつなぐ新たな取り組みに挑戦している。
Comment
コメントする
名前※未記入の場合「匿名」になります。
Share
WAKUMAG.では
取材依頼を募集しています!
活動内容を県内の中高生に知ってもらいたい・身近で
活躍している人を紹介したいなど
WAKUMAG.での発信に興味のある方は下記よりご連絡ください。
{$ comment.author ? comment.author : '匿名' $}:
{$ comment.content $}