音楽を着るという選択。
「MUXX」が描く、好きを形にするものづくり。

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「音楽を具現化する」をテーマに、音とファッションを融合させたアパレルブランド「MUXX（ムックス）」。レコードジャケットにTシャツを収めた「レコT」など、感性をくすぐるアイテムが注目を集めています。富山を拠点にご夫婦で活動するyusukeさんとmarinaさんに、ブランド誕生の背景や、好きを原動力にしたものづくりの哲学、そして若い世代に伝えたいメッセージについて伺いました。

「音楽を具現化する」という発想から生まれたブランド

――MUXXのコンセプトについて教えてください。

marinaさん：「音楽を具現化する」がテーマです。音楽は本来聴くものですが、もっと触ったり、飾ったり、身につけたりできる存在になったら面白いんじゃないかと。音楽がもっと身近な存在になって、より多くの人が音楽を好きになってくれたら嬉しいです。

――ブランドを立ち上げた経緯は？

marinaさん：もともと「studio PEACE」というお店をやっていたのですが、手作り感が抜けず、品質が整った製品としてもっと洗練させたMUXXをスタートしました。企業では仕様の自由度が限られますが、自分たちのブランドなら、自分の好きなものを好きなようにつくれる。それが立ち上げた大きな理由です！

――お二人がファッションやモノづくりに興味を持ったきっかけは何ですか？

marinaさん：母がパッチワークの先生で、小さい頃からものづくりが身近にありました。中高生の頃は宝塚に夢中でしたが、夢がかなわなかった時に「やっぱり服が好き」と気づいて、ファッションの道へ進みました。
yusukeさん：大学時代にダンスに出会って、衣装を自分で作りたくなったのが最初のきっかけです。専門学校でパターンの構造に惹かれ、服づくりにのめり込みました。音楽やダンスへの情熱が、今のブランドの世界観にもつながっています。

音楽とTシャツが出会った、「レコT」というアイデア

―― レコTが生まれたきっかけは？

marinaさん：音楽とファッション、どちらも私たちが大好きで、組み合わせたら面白いものができるはずと思って生まれたのがレコTです。Tシャツをレコードジャケットに入れて販売していて、見た目はまるで音楽アルバム。中にはオリジナルの楽曲も収録されています。

―― レコTの販売で印象的だったことはありますか？

yusukeさん：娘の声を取り入れた楽曲や、風の音を使ったオリジナルのBeatが入ったレコTを購入してくれた方から、「かわいい！」「レコード飾ってるよ」などの声をいただきました。若い人たちからは「やばい！」ってリアクションもあって、すごく嬉しいです。

――どんな想いを込めて、ものづくりをされていますか？

yusukeさん：MUXXのものづくりは「音楽」が中心にあります。そこに旅や家具など、さまざまな要素を掛け合わせてアイディアを生み出していく。「PEACEFUL = MUSIC × THINGS」という考え方をベースに、ジャンルに縛られない自由な発想で、毎日にちょっとした幸せを届けられるようなものづくりを目指しています。

「好き」は人生を動かす力になる

――MUXXとして大切にしていることは？

marinaさん：商品づくりで一番大事にしているのは、「自分たちが着たいと思える服を作ること」です。どんなにたくさんデザイン案を出しても、最終的な判断基準はそこです。自分たちにしかできないものを作りたいし、それが誰かに届くことが、何より嬉しいです。だからこそ、楽しみながら続けていきたいと思っています。

――何かに挑戦しようか迷っている若者に伝えたいことは？

yusukeさん：「やって後悔するのと、やらずに後悔するの、どっちがいい？」って、自分の心に問いかけてみてほしいです。マシュマロチャレンジっていう、マシュマロやパスタなどを使ってタワーを高く積み上げる実験があるんですが、大人よりも幼稚園児のほうがうまくいったんですよ。その理由は、失敗しても何度もやり直したから。やっぱり、行動した回数に比例して、成功は近づいてくると思います。

―― 最後に、富山で育つ中高生にメッセージをお願いします！

yusukeさん：学生のときの考えがすべてじゃないし、「こうあるべき」なんて正解もないと思っています。富山には素敵なものや魅力的な人たちがたくさんいるので、まずは地元の良さをしっかり知って、大切にしてほしい。そのうえで、県外や海外など、もっと広い世界にもどんどん目を向けてみてください。もし悩んだり迷ったりしたら、ぜひお店に遊びに来てください。直接話せたら、僕たちもすごく嬉しいです！

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ムックス　MUXX

「音楽を具現化する」をコンセプトに、音とファッションを融合させた富山発のアパレルブランド。Tシャツをレコードジャケットに収めた「レコT」など、感性を刺激する独創的なアイテムを展開。デザインから楽曲制作、販売までをyusukeさんとmarinaさんが夫婦で手がけ、音楽と日常をつなぐ新しい価値を発信している。