vol.22

February 15, 2023

荒波を乗り越え全国制覇!
「射北中学校ヨット部」。

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昨年7月に行われた全国中学校ヨット選手権大会で、見事団体優勝を果たした「射北(しゃほく)中学校 ヨット部」。海の近くという学校の立地を活かして、現在は18人の部員が活動しています。今回は3年生で前部長の松井渚さんと、2年生で現部長の織田あやめさんにインタビュー。ヨット部に入ったきっかけや、全国大会でのエピソードなど、いろいろとお聞きしてきました!

 

県内に一つしかない中学ヨット部。

――まず、お2人がヨット部に入ろうと思った理由を教えてください。

松井前部長(写真左):私たちが通っている射北中学校は、富山県内で唯一ヨット部がある中学校です。私は「ここでしかできない経験がしたい!」と思って入部しました。

 

織田部長(写真右):私は小学生のときに水泳を頑張っていたのですが、ヨットは海だから泳げたりしていいなと思って…。最初は軽い気持ちで入りました(笑)。

 

――そもそも、ヨットってどんな競技なんでしょう?

織田部長:エンジンを使わず風や波の力だけで船を走らせて、その速さを競うスポーツです。

 

――練習はどのように行っているんですか?

松井前部長:海上練習は土日に、新湊マリーナで行っています。平日は校内でのトレーニングや、土日の海上練習についての反省、ルール勉強、ミーティングなどをしています。

 

織田部長:トレーニングでは、上半身をヨットの外に出す動きに必要な腹筋や背筋を中心に鍛えています。ヨットのレースは長時間にわたるので、集中力や持久力も欠かせません。

チームの強い気持ちで掴んだ勝利。

――昨年7月、香川県で行われた全国大会で団体優勝されたそうですね。その時のエピソードを教えてください。

松井前部長:本番前日のトライアルレースは強風でまったく走れませんでした。富山では経験したことのないような風で、練習の成果も思うように発揮できず…。本番は2日間かけて行われるのですが、1日目はほぼ全員の船が転覆してしまいました。

 

織田部長:私はOP級という一番転覆しにくい小さな船で出場しましたが、やはり風が強くて転覆してしまいました。今まで練習してきたような走りができず、風でスピードも出て怖かったのですが、チームメイトと励まし合いながら頑張りました。

 

――不安な状況のなか、本番2日目に優勝が決まったんですよね。優勝できた秘訣はなんだったと思いますか?

松井前部長:本番1日目が終わり、1位の学校と差が開いてしまっている状態で、どうしたら勝てるのかミーティングを重ねました。本番2日目は「不安」よりも「勝ちたい」という気持ちが強くなって、楽にレースに挑むことができました。

 

ゴール地点に向かって走る人、自分たちよりも速い学校の船をマークする人など、チームの中で役割を決めて、それぞれがベストを尽くしたことが優勝に繋がったと思います。

 

織田部長:ライバル校とは最後の最後まで接戦。優勝が決まったときは驚きと嬉しさで、思わず固まってしまうほどでした。みんなで嬉し涙を流したのは、今振り返ってもいい時間だったと思います。

 

 

新チームでも全国大会2連覇を目指す。

――ヨットの面白さや魅力は何だと思いますか?

松井前部長:潮の流れや風の強さ、天気など…。自然を相手にするので同じレース展開がなくて、ほかのスポーツにはない面白さがあると思います。

 

織田部長:ヨットは「頭が7割、体が3割」と言われるように、運動が苦手な子でもできるのが魅力だと思います。日によって見える海の景色が違うのも楽しいです。

――この春、3年生は卒業ですよね。後輩たちにメッセージをお願いします。

松井前部長:練習は大変だと思いますが、今年の全国大会でも団体優勝を目指してほしいです。ヨット部は先輩・後輩の仲も良くて、貴重な体験ができる特別な部活。新しい部員を迎えて、さらに進化してもらえたらと思います。

 

 

――最後に新部長の織田さん、これからの目標を教えてください!

織田部長:私たちが大切にしているのは「ヨット部である前に射北中生であれ」という言葉。学校生活をしっかりと送った上で、部活動に参加するということを忘れないようにしています。今年の目標は全国大会2連覇。超えなければいけない壁が大きくて、部長としても大変さを感じているところですが、誰一人欠けることなくみんなで頑張ります!

 

 

 射水市立射北中学校 ヨット部

射水市立射北中学校 ヨット部 

2000年に富山県で開催された国体がきっかけとなり、2001年創部。現在は3年生4名、2年生8名、1年生6名の計18名で活動。2022年7月に香川県で行われた全国中学校ヨット選手権大会では、5年ぶり10回目の団体優勝を果たす。

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