vol.48
March 15, 2024
ミラコン2024で最優秀賞を受賞
「高岡工芸高校 Electrical Try」。
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「未来の暮らしをHAPPYにする」というテーマのもと開催されたモノヅクリコンテストミラコン2024。今年は、高岡工芸高校電気科の2年生で構成されるチーム「Electrical Try」が最優秀賞に輝きました。チームのみなさんに受賞の裏側を詳しく聞き、富山県内の高校生たちがいきいきと活躍する姿をご紹介します!
無駄になるはずのエネルギーを有効活用。
――ミラコンについて教えてください。
笹島くん:ミラコンは、富山県内の工業系高校の生徒によるモノヅクリコンテストです。開催12回目を迎える2024年の今回は、県内6校から6チームが出場しました。高岡工芸高校では、毎年コンテストに出場しており、過去にも受賞経験があります。
――最優秀賞に輝いた作品は、どのような装置ですか?
片岡くん:受賞作品「Bornジュール君〜発見!!僕らのエネルギー〜」は、位置エネルギーを利用して台車が降る際に発電する装置です。これまで無駄になっていたエネルギーを有効活用し、日常生活でスマホの充電などに使うことができます。さらには、ハンディキャップのある人の昇降装置としての応用も可能です。
――「Bornジュール君」って、遊び心のある名前ですね。
笹島くん:「Bornジュール君」の名前は、エネルギーが生まれるという意味の「ボーン」と、エネルギーの単位である「ジュール」を組み合わせたのが由来です。一度聞いたら印象に残るキャッチーな名前にしました。
日常で感じる不便さから作品を開発。
――「Electrical Try」のチームメンバーはどのように構成されましたか?
小俣くん:私たちは全員、電気工学部の部員です。この部ではいくつかの部門に分かれており、その中からミラコンチームを結成しました。他の部門では、PCでプログラミングをしたり、はんだ付けをしたり、ソーラーラジコンカーを製作したり。分野ごとに大会への出場経験もあります。
――「未来の暮らしをHAPPYにする」というテーマに対しての思いを教えて下さい。
片岡くん:私たちは、自分たちの作った作品が誰かの暮らしを少しでも楽にできればと思い、まずは私たちの普段の生活に置き換えて考えてみました。最もチームメンバーが共感したことは、学校の教室が4階にあるため、毎日の階段の昇降が大変であること。そんな不便さを楽にしたいという思いからこの作品の開発を決めました。
――製作過程で特に大変だったことはありますか?
竹内くん:技術的な側面も含め、チームでの共同製作自体が私たちにとって初の挑戦だったので、最初は分からないことだらけでした。授業で学んだ回路の応用や、教科書でしか見たことのなかったことの実践、そして何度も実験を繰り返して発電効率を高めるプロセスなど。先生やチームのメンバーと相談しながら進めてきました。
繰り返し挑戦することの大切さ。
――「Bornジュール君」の開発はどのように進めましたか?
竹内くん:開発は4月に始まり、まずは1ヶ月かけてチームでアイディアを出し合い、開発するテーマを決めました。その後、半年をかけて受賞作品よりも小さな試作機を何度も作りながらアイディアを具体化しました。試作機をブラッシュアップする過程で約3〜4ヶ月を費やし、最終的に人が乗ることができる作品を完成させました。
――最優秀賞を受賞した感想を教えてください。
笹島くん:最初に作品作りを決めた時は、正直、本当にうまくいくのか想像もつかず、製作過程全体を通じて不安も大きかったです。ですが、作品が完成した瞬間の喜びが大きく、自信を持ってコンテストに臨むことができました。発表本番では緊張のあまり、ミスをしないようにすることに精一杯でした。本番の様子がYouTubeに上がっていますが、恥ずかしいので観ることができていません(笑)。
――ミラコンへの挑戦を、将来どのように活かしていきたいですか?
小俣くん:この経験を通じて、学生時代は初めて挑戦することが多く、「できない」と思いがちですが、たとえ失敗があっても繰り返し挑戦すれば乗り越えられるという大切なことに気づきました。この学びは、今後の人生で直面するであろう様々な課題に対しても、諦めずに挑戦し続ける勇気を与えてくれました。
高岡工芸高校 電気科 Electrical Try
富山県内の工業高校6校6チームが出場したミラコン2024年で最優秀賞を受賞。台車が降る際に発生する位置エネルギーを利用して発電する装置「Bornジュール君〜発見!!僕らのエネルギー〜」を開発。チームメンバーは左から竹内くん、片岡くん、笹島くん、小俣くん。
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