思い思いの自分らしさを楽しむ、
オルタナティブ空間「kurort」。

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滑川市の住宅街にひっそりと佇むお店「kurort（クアオルト）」。築70年の古民家をリノベーションした空間では、1人でゆったりとしたり、友達とおしゃべりしたり、サロンで癒やされたり、心地の良い時間を過ごすことができます。オーナーである神田さんは、姉妹でお店を運営されています。お店をオープンしたきっかけやこだわりなど、気になる背景を聞いてみました。

自分らしさを楽しむオルタナティブ空間。

――店舗のコンセプトを教えてください。

神田さん：私が大切にしているのは、自分や大切な人、そして地球全体を大切にすることです。母を亡くしたことがきっかけで、クレイやアロマを使った心と体に優しい自然療法を提案しています。カフェでのんびり過ごしたり、お買い物でリフレッシュしたり、リラックスケアなど、心を整える方法は人それぞれですが、その人なりのリラックスできる瞬間を大切にしています。また、当店で選んだものが自然と環境に配慮した選択になるよう、SDGsへの貢献も目指しています。

――ひとくくりにはできないお店なんですね！

神田さん：カフェでは、ビーガンドーナツや、スペシャリティコーヒーを提供しています。さらに、オーガニック脱毛サロンやアロマとクレイを使用した美容施術、オリジナルメイクアイテムを作るワークショップも人気です。韓国からセレクトしたアクセサリーや洋服も販売しており、親子で楽しんでいただけるセレクトショップも併設しています。

――どんな人がお店を利用しますか？

神田さん：休日は家族連れやカップル、平日は常連さんや1人でふらっと立ち寄る方が多いです。年齢層も幅広く、小学生から90代までの方が来店されます。地元の学生さんも部活帰りや休日によく来てくれて、進路や恋愛の相談をしたり、友達同士でTikTokの撮影をしたりして楽しんでいますよ。

人生の転機をチャンスに。

――今のお店を開業する前はどのようなことをしていたのですか？

神田さん：コーヒー屋でバリスタをしたり、デザイナー職だったり様々な職業を経験しました。その後、母の他界が大きな転機となり、「できるうちにやりたいことを今しよう」と自分のお店を持つ決心をしたんです。心のケアを目的とした自然療法のサロンを自宅で3年ほど運営した後、もっと幅広い分野に挑戦しようと思い、今の店舗をスタートさせました。

――開業準備の中で苦労したことはありますか？

神田さん：資金調達や市場調査など、すべてが初めてで大変でしたね。特に姉妹で準備を進めていたため、不安や意見の違いで喧嘩もありましたが、お互いの存在があったからこそ乗り越えられました。1人では難しかったことも、親密な関係である姉妹の力を合わせることで実現できたと思っています。

――すてきな雰囲気ですが、お店のこだわりを教えてください。

神田さん：「old & new」というコンセプトで、古いものをリサイクルして使用し、自分の色を加えて独自のテイストに仕上げています。このお店自体空き家を改装してリノベーションを行い、インテリアはリサイクルショップで揃えています。季節ごとにインテリアの配置を変えて、その時々の雰囲気を楽しめる空間づくりを意識していますね。

自分時間を楽しむ隠れ家で、自由に自分らしく。

――来店されるお客様にどのように楽しんでいただきたいですか？

神田さん：隠れ家や秘密の場所のように、リラックスしていただきたいです。買い物やサロンでのリラックス、カフェでの気分転換など、思い思いに自分をいたわる場所として使っていただければと思っています。住宅街にひっそりと馴染んでいるので、気軽に訪れてお話しに来てください。

――定期的にイベントやワークショップも楽しめるんですね。

神田さん：古着屋さんのポップアップイベントや夜カフェイベントを不定期で開催しています。夜カフェではDJと間接照明の中で音楽とお食事を楽しめるイベントで、いつもとは違う雰囲気で好評です。ワークショップは特に女の子から人気で、平日は予約なしで参加でき、土曜・祝日も事前予約があれば開催可能です。

――富山県の中高生に向けてメッセージをお願いします。

神田さん：10代は他人と自分を比べて悩むことが多いですが、それは誰もが経験する自然なことです。悩みは時間が経てばどうでもよくなるので、今は興味があることに挑戦し、失敗を恐れずに経験を積んでください。学校で学ぶことが全てではなく、自分を大切にしながら、自分らしく生きてほしいです。心がワクワクすることに挑戦して、30歳を過ぎたらその時振り返ってみてほしいですね。人生100年時代なので、そこから動きだしても遅くはないはずです。