自分なりのスタイリングを追い求めて。
「I/O PORT」の世界観。

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「I/O PORT」は、2019年6月1日にオープンした黒部市の商店街にあるセレクトショップです。SNSを中心に県内外から注目を集め、最近では世界的K-POPアイドルへ衣装提供の機会も。学生時代からファッションが好きなオーナーの亜美さんが語る店名の由来や訪れるお客様の姿、そしてお店を通じて広がるコミュニティの魅力について迫ります。

InputとOutputが交差する場所。

――「I/O PORT」という店名にはどのような意味が込められているのでしょうか？

亜美さん：「I/O PORT」という名前には、古着本来の魅力を現代の空気と共に取り入れ（Input）、新たな解釈を加えたスタイルとして発信（Output）するという意味が込められています。また、年齢や流行、ジャンルにとらわれることなく、お客様が自由にファッションを楽しむための場所（Port）を提供したいという思いが反映されています。

――どのようなお客さんが来店されることが多いですか？

亜美さん：個性的で自分らしいファッションを求め、県内外からInstagramを見て来てくれる方が多いです。友だち同士やカップルで来られる方が多く、試着を楽しみながら、その場で新たなスタイルに挑戦している姿もよく見られます。男女問わず、自分のスタイルを見つけ、トレンドに縛られない個性を大切にしたファッションを楽しんでいるお客様が多いのが特徴ですね。

――お店のInstagramでは、お客さんのファッションスナップをよく載せているのが印象的です！

亜美さん：オープン当初から5年間、お客様のファッションスナップを発信してきました。これは、お客様が持つ個々のスタイルを尊重し、その魅力を広く共有したいという思いからです。私自身、ファッションスナップ誌を見て、自分の世界観やスタイルに共鳴するものを見つけるのが好きでした。その趣味を通じて、「自分も発信する立場になりたい！」と強く思うようになり、発信を始めました。

好きを通じて育むファッションの輪。

――お店をオープンしたきっかけは何ですか？

亜美さん：実は、学生時代からずっと古着が好きで、ドキドキ緊張しながらお店に入り、買い物をするだけでなく、1つのコミュニティとしてその場を楽しんでいました。その経験が心に残り、ただファッションを楽しむための場所ではなく、アットホームなコミュニティの場があるお店を作りたいと思ったことが、きっかけとなりました。

――取り扱っているブランドやアイテムについて教えてください。

亜美さん：お店の1階では様々なブランドのセレクトアイテムを取り扱い、2階には古着を揃えています。特に国内外で取り扱いの少ないアジアの気鋭ブランドは、北陸初となるものばかりです。I/O PORTでは、どこにでもあるブランドではなく、独特な世界観を持ち、これから注目されそうなマイノリティなブランドや古着アイテムを選んでいます。

――取り扱いアイテムへの強いこだわりを感じます！

亜美さん：最近では、ブランドからInstagramのDMやお手紙が直接届くことが多く、それをきっかけに取り扱いを始めます。さらに、そのブランドのファッションショーを見に行ったり、デザイナーさんと直接コンセプトについて話を聞いたり。独特の世界観を持ち、新しい空気をお店に運んでくれるブランドを選ぶことを大切にしています。店舗では、自分が実際に感じたことをアウトプットしながら、お客様にアイテムの思いやコンセプトを紹介することを心がけています。

心に残るアイテムとの出会いを。

――お店のオーナーとして、やりがいを感じることはなんですか？

亜美さん：特に印象に残っているのは、滑川から通ってくれている14歳の子が、お小遣いを持ってバッチを買いに来てくれたことです。初めて購入したそのバッチを大切にして、次に来店した際には自分なりにスタイリングしてアレンジしていたんです。彼がファッションを楽しんでいる様子を見たとき、本当にやりがいを感じました。こうしたお客様との交流が、私にとって大きな喜びです。

――お客様に対する思いを教えてください。

亜美さん：一人ひとりが持つ独自の組み合わせやセンスから、刺激をもらう日々です。お店で取り扱うアイテムの撮影には、モデルやカメラマン、スタイリングを全てお店で出会うお客様に依頼しています。以前はプロに依頼したこともありましたが、信頼関係のあるお客様と作り上げる作品の大切さも実感しました。これからもお客様と一緒に新しいスタイリングや自分なりのファッションを追求し、楽しんで行きたいです。

――富山県の中高生に向けてメッセージをお願いします。

亜美さん：最近はオンラインストアで簡単に服を買うことが当たり前になっていますが、気になるお店があればぜひ足を運んで“スリル”を感じてほしいです。試着をしたり、店主や他のお客さんと話したりして空間を楽しみながら購入した服は、一つひとつが記憶に残る特別なものになります。初めて入るお店は勇気がいるかもしれませんが、興味がある方はぜひお待ちしています！

　I/O PORT

2019年6月1日に黒部市の商店街でオープンしたセレクトショップ「I/O PORT」。SNSを通じて県内外から注目を集め、世界的K-POPアイドルへの衣装提供の実績も持つ話題の店。学生時代からファッションを愛好するオーナーが手がける空間には、個性豊かなアイテムが揃い、訪れる人々が自由に自分らしさを追求できるコミュニティとして支持されている。