vol.11

August 30, 2022

10代がもっと輝ける社会へ。
「Teena Light」の目指す場所。

  • #ボランティア
  • #高校生
  • #大学生
  • #進路
  • #キャリア
  • #起業
LINE 1
LINE 0

富山県の男子高校生がボランティア団体として立ち上げた「Teena Light(テーナライト)」。2022年に一般社団法人化し、現在は10代のキャリア教育事業を行っています。代表理事を務める山辺さんは、現在青山学院大学の1年生。高校時代にボランティア団体を立ち上げた経緯や、メンバーが大学生になった今「Teena Light」が目指すこととは? 山辺さんにお話を聞いてきました。

活動の場を、学校の中から外へ。

――「Teena Light」の設立当時、山辺さんは高校2年生だったそうですね。ボランティア団体を立ち上げようと思ったきっかけを教えてください。

山辺さん:高校2年生のとき、本来であればアメリカへ長期の交換留学をする予定でした。留学の準備を進めていましたが、新型コロナの影響で中止になってしまって…。大きな目標を失ってしまった感覚でした。その後、僕と同じような境遇の友人たちとボランティア活動を始めることにしました。

――もともとボランティア活動に興味があったんですか?

山辺さん:実は団体立ち上げの前段階があって。高校1年生から「ユネスコ部」という学校の部活動に所属して、SDGsの啓発を目的としたワークショップやイベントに参加していました。しかし活動が単発的だったので、もっと継続的に社会問題に向き合える活動をしていきたいと思ったんです。そこで、まずは部内でボランティアプロジェクトを立ち上げました。

 

――それが「Teena Light」の前身となったわけですね。

山辺さん:はい。ボランティアプロジェクトでは約40名の部員と活動をしていたのですが、いざ地元の行政や企業と連携していくとなると、学校の部活動という枠で活動することに限界を感じてしまいました。そこで2021年1月、メンバーと一緒に高校生ボランティア団体として「Teena Light」を設立しました。

大学進学と同時に、次のステップへ。

――これまでの「Teena Light」の活動内容を教えてください。

山辺さん:発展途上国・路上生活者・児童養護施設の方々に向けた衣類支援や、福祉施設との認知症予防レクリエーション、小学校でのSDGs啓発出前授業、「学生と社会をつなぐシンポジウム」の開催など、地元の行政や企業などと連携してさまざまな活動を行ってきました。

――山辺さんは今年高校を卒業して、大学に進学されましたよね。「Teena Light」の活動で変わったことはありますか?

山辺さん:実は次のステップとして、「Teena Light」を一般社団法人化しました。これからはキャリア教育の分野で、進路に悩んでいる10代を支援する事業を行っていきたいと思っています。

――そう決意した理由は?

山辺さん:大学生になった僕たちに何ができるのかを考えたときに、進路選択が大きな鍵になると感じたんです。今の10代は、自分の可能性を知るきっかけや機会が身近にないと思います。僕たちは学びの場を「学校教育」から「実社会」に広げることで、自分自身のキャリアを描いてきました。そんな僕たちだからできるキャリア教育のサービスを、今後は提供していきたいと思っています。

進路に悩む10代の居場所を作りたい。

――これからの「Teena Light」としての目標を教えてください。

山辺さん:「進路に悩んだらTeena Light」と言ってもらえるように、高校生をはじめとする10代の身近な居場所にしていきたいです。2022年9月からは、オンラインで進路支援プログラムを実施予定です。簡単に言うと、大学生のメンターと話しながら、自分自身の進路について向き合っていく2日間のプログラムです。ゆくゆくは、児童養護施設で過ごす高校生向けの進路学習支援なども行っていきたいです。

――山辺さん自身の夢や目標はありますか?

山辺さん:正直、大学卒業後の進路は考えていません。目の前のことに全力で取り組んでいけば、必ず将来に活かせるスキルを身につけられると確信しているからです。ただ、人生の目標は立てています。抽象的ではありますが、今まで生み出されてこなかった新たな価値を発見し、創造できる社会起業家になりたいです。

――最後に、中高生のみなさんにメッセージをお願いします。

山辺さん:みなさんには「とりあえず」という言葉を使いまくってもらいたいです。「とりあえずやってみるか!」くらいの気持ちで、小さなアクションから始めてみることが一番大切だと思います。また、進路に悩むということは選択肢があるということ。まずはそれ自体が幸せであることを噛み締めて、今の自分にできることを探していってください。

Yamabe Yuto 山辺雄翔

山辺雄翔 Yamabe Yuto

2003年生まれ、富山県立山町出身。富山国際大学付属高等学校を卒業後、青山学院大学コミュニティ人間科学部コミュニティ人間科学科に進学。高校2年生のときに高校生ボランティア団体「Teena Light」を立ち上げる。2022年に同団体を一般社団法人化し、代表理事を務める。

LINE LINE いいね! LINE 1

Comment

コメントする

名前※未記入の場合「匿名」になります。

コメントありがとうございました。
管理者よる承認後に表示されます。

WAKUMAG.では
取材依頼を募集しています!

活動内容を県内の中高生に知ってもらいたい・身近で
活躍している人を紹介したいなど
WAKUMAG.での発信に興味のある方は下記よりご連絡ください。

QR
Close