子どもたちの未来を広げる
「複業先生®」の仕掛け人。

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複業（副業）で先生をしたい人と学校を繋ぐプラットフォーム「複業先生®︎」を立ち上げ、子どもたちの未来を広げる学習機会を提供している株式会社LX DESIGNの金谷智さん。教育現場に外部の人を入れることによって、先生たちの働き方改革にも貢献しています。小学校教員をしていたこともあるという金谷さんに、起業のきっかけや活動の目標をお伺いしました。

専門家と学校をつなぐ「複業先生®」を運営。

――金谷さんの現在の活動を教えてください。

金谷さん：株式会社LX DESIGNは、テクノロジーとコミュニティの力で教育を共創する会社です。現在は子どもたちが学校の先生だけでなく、いままで関わったことのない大人たちと接することで、自分の生き方を自分で切り拓けるようになることを目的に、学校の先生だけでは難しい授業を外部の専門家が提供する「複業先生®︎」を運営しています。外部の専門家として、すでに1,000人を超える人が登録しています。

――そもそも、金谷さんが起業しようと思ったきっかけは？

金谷さん：私自身、小学校教員として3年半働いていたことがあります。その時に感じた働き方のマイナス面を解消して、先生も生徒も幸せに生きられるようにするためには、教育業界のアップデートが必要だと思い起業しました。

――子どもたちだけでなく、先生も幸せになることを目指しているんですね。

金谷さん：学校現場には毎年新しく1万人が教員として採用されますが、全体の7割以上の教員が過労死ラインを超えていて、毎年5,000人がうつ病になると言われています。私たちは学校現場の課題を解決することで、教員不足も解消したいと考えているんです。

金融やプログラミング教育など、授業のテーマも拡大中。

――「複業先生®」では、具体的にどんな授業をしているんですか？

金谷さん：一番多いのは、進路指導やキャリア教育です。そのほかにも、プログラミング教育や金融教育、伝統工芸、アートなど、複業の先生が増えるにつれて、テーマもどんどん広がっています。

――学校の中だけではなかなか学べないようなテーマも多いですね。

金谷さん：はい、子どもたちが普段接する大人たちは、学校の先生方や親御さんなどが中心で多くはありません。地方にいけばそれがさらに顕著です。だからこそ、多様な考え方・キャリアを持つ大人に会うことで、子どもたちが新たな視点を持つことができます。先生方からよく上がる声として、複業先生（講師）が帰った後も子どもたちがキラキラした目で話をしてくれたといった、教員だけではできない機会をつくっていただいて嬉しいという声も多いですね。

――富山県内での事例があればぜひ教えてください。

金谷さん：例えば、滑川高校では「キャリアと進路の選び方」をテーマにした授業を行いました。普通科2年の生徒のみなさんに向けて、「働くとはどういうことか」「進路の選び方とその過程」などについて複業の先生に講演していただきました。みなさん複業先生のお話に興味津々で、その後の座談会でも質問が飛び交っていました。

誰もが自分らしい人生をデザインできる世界を実現したい。

――金谷さんの今後の目標を教えてください。

金谷さん：夢はLX DESIGNをグローバル1兆円企業にし、コミュニティとともに子どもたちや先生が幸せに学び、生きる世界に尽くして行きたいと思っています。だからこそ「すべての人が自分らしい人生をデザインできる世界を」を目指し、今はその実現に向けて取り組んでいる段階です。

――この記事を読んでいる中高生のみなさんも、複業先生の授業を受ける機会があったらいいですね！

金谷さん：そうですね。現在は「複業先生」に登録されている1,000人以上の複業先生（講師）のプロフィールをオンラインで見ることができ、「この講師に授業をお願いしたい」という方に授業を依頼することができます。どの講師を選べばよいかわからないという先生向けには、弊社のコーディネーターがお手伝いしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

――最後に、中高生のみなさんにメッセージをお願いします。

金谷さん：僕は今まで学校の先生方や、関わってくれた大人たちのご縁の中で人生が広がってきたと思っています。その人たちは皆さんのことを大小あれど愛してくれていて、その縁に向き合っていく中で、皆さん自身が自分らしい人生に向き合ってくれたら嬉しいですし、今後、僕もそういった機会に関わりたいと思っています。