vol.56
July 15, 2024
オリジナルパンで地域活性化。
企画から製造、販売までを生徒たちが運営。
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南富山駅の商店街にあるパン屋「HARE/PAN(ハレパン)」といずみ高校の生徒が、地域活性化を目指して企画・運営・製作のすべてを手掛けたオリジナルパンプロジェクトを実施。実際に生徒たちが店頭やグラウジーズの試合で出張販売をして、地域の方々にパンをお届けしました。彼らの情熱と努力が詰まったプロジェクトの裏側を、生徒たちを代表して大江さんと塩田さんに聞いてみました!
親子で楽しめるパンを開発。
――今回みなさんが実施したプロジェクトについて教えてください。
大江さん:子育て世代の親子向けのオリジナルパンを生徒たちで考案し、南富山駅の商店街にあるパン屋「HARE/PAN(ハレパン)」さんの店舗を借りて販売をしました。プロジェクトは昨年の6月にスタートし、企画から運営、そしてパンの製作や販売に至るまですべての作業を生徒28名で行いました。
――どのようなきっかけでこのプロジェクトを始めましたか?
塩田さん:きっかけは、南富山駅周辺の地域活性化についての活動を行う探究の授業です。総合学科の2年生4クラスが毎週1回合同で受ける授業で、いくつかのグループに分かれて、それぞれ異なるテーマで活動。その中で私たちのグループは、オリジナルパンの販売を通じて地域に貢献しようと考えました。他のグループでは、南富山駅前の駐車場の交通整理の対策を考えたり、イベントを企画したりするなど、様々な企画がありました。
――どのようなパンを販売したのですか?
大江さん:小さい子どもでも食べやすく、ハレパンにちなんで雲の形をイメージした「ちぎりパン」と見た目がかわいらしい「くまパン」の2つです。親子で楽しめるパンを提供することで、地域に笑顔を届けたいという思いがありました。他にもクロワッサンやサンドイッチの販売という意見も出ましたが、ターゲットである親子に最も適したパンとして、これらのパンを選びました。
地域の意見に寄り添った貢献活動。
――オリジナルパンのアイデアはどのように考案しましたか?
大江さん:まずは、ターゲットを設定することから始めました。どの年代の人に来てほしいかを考え、最初はわたしたち学生などの若者世代をターゲットにしていたんです。しかし、別のグループが南富山駅でイベントをした際に実施したアンケート結果から、子育て世代や親子連れに来てもらいたいという意見が多いことが分かりました。地域の意見に寄り添い、ターゲットを親子連れに変更し、どんなパンを作るか意見を出し合いました。
――大変だったことはありますか?
塩田さん:製造班が早朝から店舗へ行き、1日8時間かけてパンを作ったことです。オリジナルパン開発のグループでは、パンの企画、製造、販売宣伝の3つの班に分かれていて、最初は製造グループが人気でしたが、早朝の作業が大変で途中で断念する人も多く…。結果的に、広報活動をする販売宣伝グループが人気になりました。また、授業が5限目だったのですが、昼食後にたくさんのパンを試食することも大変でした(笑)。
――広報活動では、どのようなことを行いましたか?
塩田さん:チラシをデザインしたり、ハレパンのSNSアカウントを使って告知をしたりしました。広報活動は初めての経験で、運用方法はこれで良いのかと手探りで不安もありましたが、なんとか多くの人に情報を発信することができたと思います。チラシは南富山駅や周辺の店舗などに貼り出し、校内でも配布をしました。
将来に活きるプロセスを学べた。
――実際にオリジナルパンを販売してみてどうでしたか?
大江さん:最初にターゲットとしていた親子連れの方が多く来てくれて、本当に嬉しかったです。チラシやSNSで知って来てくださった方や、1日目に買って美味しかったからと2日目にも来てくれたお客さんもいました。私たちが製造したパンはすべて売り切れになり、達成感でいっぱいでした。
――販売中に何かハプニングはありましたか?
塩田さん:いくつかありましたね(笑)。予想以上に多くのお客さんが来てくださったので、おつりの計算を間違えてしまったことが何度かありました。また、パンを陳列する際に間違えて別のパンを並べてしまい、特定のパンだけ偏って店頭に並んでしまったこともありました。販売する際の計画をもっと綿密にしておけばよかったと反省です…。
――このプロジェクトを通して学んだことを教えてください。
大江さん:このプロジェクトを通じて、お客さんが何を求めているのかを理解し、それを実現するためにどうしたらいいかを考えるプロセスを学びました。これは将来、どんな分野でも役立つと感じています。そして、大きな目標を達成するには、小さな目標を1つずつ達成していくことが大切だということを実感しました。
富山いずみ高等学校|総合学科
毎年2年生4クラスが合同で探究の授業の一環で南富山駅前の地域活性化について活動。ハレパンと協力したオリジナルパンの開発は2023年度初めての試み。第2弾として今年度もプロジェクトを進める。
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